外出頻度の変化と車椅子導入の相談増加
ステイホーム以降、外出の機会や生活リズムが変わり、「自分や家族に合う車椅子を導入したい」という声が増えています。
外出機会が減ったことで体力や姿勢の変化が起き、より丁寧な選定が求められるようになりました。
第一歩はフィッティング
導入で何より大切なのは“フィッティング”です。
座幅・座奥行き・アームレスト高・フットサポート高を体に合わせることで、姿勢の安定や漕ぎやすさ、皮膚トラブルの予防につながります。
専門機関が示すサイズ目安
指標として、座幅は腰幅+数センチ、座奥行きは大腿長から数センチ差し引くなどの目安があります。
さらにクッションを併用することで褥瘡(床ずれ)予防にも有効です。
多様化する種類と選び方
自走式・介助式・電動式に加え、モジュラー調整できる機種も登場しています。
屋内中心か屋外中心か、段差や路面状況、移乗方法(立位移乗かスライドか)によって選ぶ機種は変わります。
試乗と環境チェックの重要性
長時間使用するなら操作性だけでなく耐久性や座り心地も確認が必要です。
試乗時には家の動線(廊下幅・ドア有効幅)や車載のしやすさも一緒にチェックしましょう。
費用と公的制度の活用
日本には介護保険の「福祉用具貸与」があり、車椅子や付属品が対象です。
2025年7月開始分の全国平均貸与価格や上限価格も公表が進んでおり、最新情報はケアマネジャーや福祉用具専門相談員に確認すると安心です。
補装具費支給と改定動向
障害福祉では補装具費として購入支給もあります。
状態や年齢によって適用制度(介護保険/障害者総合支援法)が異なるため、自治体窓口や相談支援専門員と早めに相談しましょう。
2024年度改定では一部福祉用具で貸与か販売かを選べる仕組みが導入され、制度全体の動向を押さえておくことが導入をスムーズにします。
姿勢づくりまでが導入
車椅子導入は“もの選び”だけでなく“姿勢づくり”のプロセスです。
サイズ合わせやクッション選定、日々の微調整をチームで続けることが、快適さと自立度を大きく高めます。
コメント