「仏名会」とは
12月14日(日)頃、東大寺・二月堂にて「仏名会(ぶつみょうえ)」が執り行われます。
この法会では「過去」「現在」「未来」にそれぞれ対応する三世の仏、すなわち薬師如来(過去)・釈迦如来(現在)・阿弥陀如来(未来)を主尊とし、三世の仏名を唱え、罪障を懺悔(さんげ)して滅罪生善を願うものです。
歴史と意義
この儀式の起源は、奈良時代の宮中に仏名を唱える法会が行われたことにさかのぼるとされ、平安時代には宮廷の恒例行事として定着しました。
現在の二月堂での仏名会は、途絶えていたものを大正時代に再興したものとして知られています。
三千仏と掛け軸の構成
会場にはそれぞれ一千仏が描かれた大きな掛け軸が三幅掲げられ、過去・現在・未来の仏名が三千体にわたって礼拝される仕組みとなっています。
例えばその年は「未来」の仏名が唱えられる年であるなど、三年に一度の巡りで三千仏を礼拝するという流れです。
儀式の様子と雰囲気
僧侶が仏名を唱えながら、両膝・両肘・額を畳につけて立ち上がる「五体投地」の礼拝を千回行うこともあります。
その節回しや香の匂い、山茶花(さざんか)の花が三方に移されてゆく様子などから、深い集中と厳かな時間が漂います。
参加する意義と働く人の視点
日々の業務に追われる中で、このような伝統行事に触れる時間は、心をクリアに整える“静かなリセット”の機会となります。
慌ただしい毎日のなかで、意図的に時間を設けて静かな場に身を置くことが、翌日の支えにもなり得るでしょう。
訪問時のヒント
当日は8時30分頃から始まり、午前から昼にかけて行われることが多く、早めに訪れて礼拝の動きを静かに見守るのがおすすめです。
境内は階段や石段があるため、足元にも配慮をして動きやすい服装と寒さ対策を整えておきましょう。
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このような行事を知ったり参加を検討したりする中で、感じたことをゆるやかに共有したいときには、かいご姉妹サロンのひみつのお手紙(DM)機能をご活用いただくのも一案です。
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