御影供とは
毎月21日には、東寺の御影堂において、弘法大師・空海に対する報恩感謝の法要「御影供(みえく)」が営まれます。
真言宗では、空海が入定された日にちなんで、月命日のような意味合いでこの法要が定められてきました。
行われる時間と場所
この日は午前9時30分より、御影堂にて法要が始まります。
御影堂は空海ゆかりの大師堂・不動堂を含む建物で、信仰の中心となる場所です。
参拝者はこの場で静かに手を合わせ、空海への敬意と感謝を表すことができます。
歴史的な背景
御影供の起源は、延喜10年(910年)に東寺の灌頂院で法要が行われたことに遡るとされ、後に御影堂において定例の月次法要として定着しました。
空海の入定日である旧暦3月21日(現代では4月21日)が「正御影供」として特に厳かなものとされ、毎月21日のものは「月並御影供」と呼ばれています。
意味と信仰
「御影」とは尊い方のお姿や像を指し、それを供養することが「御影供」です。
空海の御影を通じて、その教えや遺徳に感謝するこの法要は、現代においても「おかげさま」という言葉の原点に通じる「見えない支え」に目を向ける時間となります。
介護現場とのつながり
私たちが日々の業務の中で「見えない支え」を受けているように、御影供のような伝統行事は、長く継がれてきた信仰と地域のつながりを感じさせてくれます。
利用者様やご家族との関係づくり、そしてチームの中での支え合いを思い起こすきっかけとしても、参考になる視点ではないでしょうか。
参拝する際のポイント
参拝の際は、御影堂の静かな雰囲気に配慮しながら、法要の始まる少し前に到着し、心を整えてお参りすることをおすすめします。
また、境内には「弘法市(こうぼういち)」と呼ばれる露店が並ぶ場合もあり、法要前後の時間帯には参拝者で賑わうこともありますので、時間に余裕を持って訪れると安心です。
サロンでのふりかえりに
このような伝統行事を介護現場の中での“日常以外の時間”として捉え、ご利用者様と対話するきっかけにしてみるのも良いでしょう。
例えば「支えられていると感じるとき」をテーマに、かいご姉妹サロンのひみつのお手紙(DM)機能を通して、気軽に交流や意見交換をしてみることをおすすめします。

コメント