知識や技術だけでは足りない現場力
介護の現場で大切なのは、知識や技術だけではありません。資格やマニュアルだけでは測れない「察する力」は、日々のケアの積み重ねの中で自然と育まれていく、とても大切な現場力です。
小さなサインに気づく大切さ
たとえば、食事介助のとき。利用者さんが自分でスプーンを持ちたいと感じているのか、今日は食欲があまりないのは体調のせいなのか、それとも気分の問題なのか――そうした小さなサインに気づけるかどうかで、その後の対応は大きく変わってきます。ほんの少しの気づきが、安心につながったり、食事の楽しさを取り戻すきっかけになったりするのです。
「察する力」はどう育まれるのか
この「察する力」は、ひとりで黙々と働いているだけではなかなか磨かれません。先輩からの何気ないアドバイスや、同じ場面を共有した仲間との気づきの交換、さらには看護師やリハビリスタッフなど他職種とのやりとりの中で、自然に学びとして積み重なっていきます。つまり、チームで働くからこそ養われる力なのです。
チームワークが育てる学び
一緒に働く仲間と関わる中で、自分では気づけなかった視点を知ることもあります。多職種とのやりとりや、ふとした会話から学べることも多く、チームでの経験が「察する力」を磨く土台になります。
共有する時間が持ちにくい現場も
ただし、現場によっては忙しさのあまり、そうした学びを共有する余裕が持ちにくいこともあります。経験を言葉にして伝える場が少ないと、せっかくの気づきが埋もれてしまうこともあるでしょう。だからこそ、安心して経験を分かち合える場所があると心強いのです。
気づきを言葉にして伝える意味
自分では当たり前と思っていることも、実は大切な学びになることがあります。小さな工夫やちょっとした気づきを言葉にするだけで、誰かの支えやヒントになるのです。
「かいご姉妹サロン」で分かち合う力
「かいご姉妹サロン」では、日々の小さな気づきを分かち合い、学び合える場を目指しています。ひとりの気づきが仲間の学びへと広がっていく――そんな温かいやりとりを、少しずつ育てていければと考えています。
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