女性の社会進出の歴史的背景
戦後の日本では、女性が選挙権を得て公的な場に参加する道が開かれました。1945年に改正された選挙法により、全国的に女性の参政権が認められたことが大きな転機となりました。
その後、働き方の面でも家庭内中心から社会進出へという流れが生まれました。従来の「妻・母」役割に加え、仕事を通じた自立や職業キャリアを考える女性が増え始めたのがこの時代です。
働く女性の割合と変化
近年では、15〜64歳の女性の労働力参加率が上昇しており、日本においては2024年時点で女性が労働力に占める割合が45%ほどとなっています。
また、25〜54歳の女性の参加率に注目すると、80%超の水準にあるというデータも報告されており、働きたいという意欲や環境整備が進んでいることがうかがわれます。
働き方の実態と課題
ただし、働く女性の多くが非正規雇用であったり、昇進・管理職への道が限られていたりといった実態もあります。雇用形態や賃金、キャリアパスの点で“男女格差”が依然として存在すると指摘されています。
例えば、フルタイム正社員として働く女性の割合は20年前とあまり変化しておらず、むしろパートタイムや派遣といった形で働く女性の数が相対的に増えているという分析もあります。
制度的支援と社会の変化
政府や企業は女性の活躍を後押しする制度を打ち出しており、例えば出産・育児休業の拡充や子育て支援を通じて再就職を促す施策が進められています。ある報告では、2012年の63%から2022年には74%に女性の労働力参加率が上昇したとされています。
また、社会の価値観も徐々に変化しており、ライフステージに関係なく選択肢を持ちながら働くという意識が広まりつつあります。
介護・福祉分野での女性の役割
介護・福祉の現場では、女性が多数を占める職場である一方、専門性やキャリア形成という観点ではより戦略的な視点が求められています。働き方や役割を見直しながら、個人としてもチームとしても成長できる環境づくりが大切です。
制度や制度だけでなく、現場の価値観や風土を変える動きも出ており、職場内でのロールモデルやネットワークの存在が支援となることがあります。
今後の展望と期待
人口構造の変化や働き手不足という状況を背景に、女性が多様な働き方を選び、活躍できる環境整備はますます重要になっています。キャリアの途中での転換や兼業、育児や介護を両立しながら働くモデルも注目されています。
また、ポストにおける女性の比率向上や、賃金格差の是正、働き続けられる制度設計など、課題はまだ残っていますが、変化への期待感は高まっています。
交流・学びの場としての活用
こうした「女性の社会進出と働き方」のテーマは、現場で働く皆さんにとっても身近な課題です。仲間との対話や経験の共有・相談ができる場として、ぜひ〈かいご姉妹サロン〉を活用してみてください。仲間の声を聞くことで、新たな気づきや働き方のヒントが見えてくるはずです。

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