奈良公園に佇む老舗旅館 江戸三
奈良市春日野町、奈良公園の中にひっそりと佇む旅館が江戸三です。
鹿が歩く静かな森の空気に包まれ、街の喧騒を離れてゆったりとした時間が流れます。
観光地でありながら、どこか私的な空間のような落ち着きが感じられる場所です。
屋号の由来と歴史
江戸三という屋号は、大阪西区江戸堀三丁目に由来します。
奈良にゆかりを持つ家が江戸時代に大阪で商いを始め、その地名から江戸三と名乗るようになりました。
明治40年4月3日には奈良公園近くで料亭として創業し、多くの文人墨客や芸能関係者が訪れた歴史があります。
戦後に旅館としての歩みを始め、現在のかたちへと受け継がれてきました。
若草鍋という名物料理
江戸三の名物料理は若草鍋です。
ほうれん草を土台に具材をこんもりと盛り付け、新緑の若草山に見立てたことから名付けられました。
昭和天皇が奈良をご巡幸の際に献上された料理としても知られています。
当時は鯛の頭も用いられ、特別な一鍋として丁寧に整えられました。
現在も10月から3月にかけて提供され、奈良の冬を代表する味わいとなっています。
会席料理と特選料理のこだわり
その時期に最もおいしい素材を全国から選び、料理長が真心を込めて仕立てる会席料理も魅力です。
客室係が離れまで順番に料理を運び、落ち着いた空間でゆっくり味わうことができます。
特選料理では品数を絞り、内容の充実を重視しています。
質を大切にしたい方にふさわしい構成で、旬の素材の力を丁寧に引き出しています。
家族風呂と神泉洞の名水
浴室棟には春日と御笠の二つの家族風呂があります。
小ぶりながら、旅の疲れを静かに癒やす空間です。
湯上がりには神泉洞の天然水が用意されています。
奈良県吉野郡天川村の洞川湧水群は日本名水百選の一つで、古くから大切に守られてきた水です。
澄んだ水を口に含むと、体の奥まで整うような感覚が広がります。
純米吟醸 江戸三
奈良豊澤酒造で山田錦を用いて丁寧に造られた純米吟醸江戸三も用意されています。
まろやかな風味と芳醇な旨さが日本料理によく合う淡麗辛口です。
名物料理とともに味わえば、奈良の風土を五感で感じられます。
奈良公園の中という特別な立地
江戸三は奈良公園内にあるため、途中に大きな案内看板はありません。
訪れる際は案内地図を手元に用意すると安心です。
森の小径を進み、建物が見えてきた瞬間の静けさは格別です。
日々忙しい現場で心を配ることの多い方にこそ、この静かな時間は大きなご褒美になるのではないでしょうか。
奈良で過ごすひとときを語り合う
歴史と料理、そして自然が調和する江戸三は、奈良らしさを深く味わえる宿です。
実際に訪れた感想や奈良での思い出があれば、かいご姉妹サロンで共有してみるのも素敵です。
同じ志を持つ仲間と旅や食の話題を語り合うことで、新たな気づきや楽しみが広がります。
奈良の静けさを思い浮かべながら、次の休日の計画をゆっくり考えてみてはいかがでしょうか。



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